2000 VOL.109 No.2

 表紙写真
逆転したオフィオライト Overturned Ophiolite


1997年夏にサハリン最北端シュミット半島エリザベス岬付近(口絵参照)において,地質調査が行われた.ここでは,海岸線約1.5kmにわたって逆転したオフィオライトがナップ状に露出している.また,オフィオライトの構造的下位に強い変形を被った白亜系が観察された.
写真はオフィオライト下部露頭である.スケールとしての人に注意.調査を南に進めるに従って,玄武岩角礫岩層,赤色泥岩層,玄武岩質砕屑岩からなるタービダイト層が上位から下位に向かって観察された.これらは,先の白亜系堆積物の構造的上位であり低角衝上断層の上に位置している.
(橋本善孝・亀田 純・木村 学・Melinikov, O.A. ・早坂康隆・新井孝志)





目 次 
English
 特集 : サハリン(樺太)島の地質と地形
木村 学・小笠原憲四郎・奥村晃史 “サハリン(樺太)島の地質と地形”特集にあたって
143-144
小笠原憲四郎・久田健一郎・GLADENKOV, Yu. B.・BARINOV, K. サハリン・マカロフとシュミット半島の新生界層序と貝類化石群からみた北西太平洋地域の古環境変遷
145-164
五十嵐八枝子・嵯峨山 積・樋掛哲也・福田正己 サハリン中・北部における第四紀後期の環境変動
165-173
長谷川四郎・高田裕行・小笠原憲四郎・久田健一郎・GLADENKOV, Yu. B. サハリンの新第三紀有孔虫化石層序と古環境変遷
174-186
栗田裕司・小布施明子・小笠原憲四郎・長谷川四郎・天野和孝・久田健一郎 ロシア・サハリン島における漸新統〜中部中新統有機質微化石層序(渦鞭毛藻化石・花粉化石)と年代・古環境
187-202
秋葉文雄・平松 力・TSOY, I.B.・小笠原憲四郎・天野和孝 珪藻化石層序によるサハリン島南部のMaruyama層・Kurasi層の年代と北海道天北地域の新第三系との対比
203-217
川田洋平・鈴木徳行・長谷川四郎・久田健一郎・小笠原憲四郎 サハリン第三系の珪質堆積岩と古第三紀/新第三紀境界期の古海洋環境
218-234
亀田 純・木村 学・MELINIKOV, O.A.・早坂康隆・橋本善孝・坂島隆彦・新井孝志・芳野 極・鈴木紀毅 サハリン最北部の地質構造からみた北米・ユーラシアプレート収束境界のテクトニクス
235-248
岡村 聡・八幡正弘 サハリンの新生代火山活動と背弧拡大テクトニクス
249-262
鹿野和彦・宇都浩三・内海 茂・小笠原憲四郎 ロシア,サハリン島南部,マカロフ地域およびチェホフ地域における前期中新世の不整合とその意義
263-280
久田健一郎・久保輝利子・荒井章司・小笠原憲四郎 サハリン島第三系産出の砕屑性クロムスピネルとそのテクトニックな意義
281-293
堤 浩之・KOZHURIN, A.I.・STREL'TSOV, M.I.・植木岳雪・鈴木康弘・渡辺満久 サハリン北東部の活断層と古地震
294-301
苅谷愛彦・BULGAKOV, R.F.・下川浩一 南サハリンにおけるタラナイ断層のトレンチ掘削調査
302-310
鈴木康弘・堤 浩之・渡辺満久・植木岳雪・奥村晃史・後藤秀昭・STREL'TSOV, M.I.・KOZHURIN, A.I.・BULGAKOV, R.・TERENTIEF, N.・IVASHCHENKO, A.I. サハリンの活断層の分布と概要
311-317
植木岳雪・BULGAKOV, R.・奥村晃史 サハリン,シュミット半島北東端における海成段丘面と第四紀後期地殻変動
318-324

 地学クラブ講演要旨

金原啓司 深部地熱資源の調査
325-326
 紙碑「故 岩生周一元会員のご逝去を悼みて」湊 秀雄
327-328
 協会記事
329-332
 会   告
333-334
 口 絵
1
サハリン最北端シュミット半島エリザベス岬付近の白亜系堆積物の変形と逆転オフィオライト(橋本善孝・亀田 純・木村 学・Melinikov, O.A. 早坂康隆・新井孝志)
2
サハリン北東部に分布するエハビピルトゥン(Ekhabi-Pil'tun)断層のトレンチ調査 (堤 浩之)
3
タタール海峡沿岸ボシュニャコーヴォ北方の段丘 (奥村晃史)