2004 VOL.113 No.4
 表紙写真
石垣島白保,礁池から礁嶺にいたるサンゴ礁の帯状構造石垣島白保,礁池から礁嶺にいたるサンゴ礁の帯状構造

Coral Reef Zonation from Moat to Reef Crest at Shiraho, Ishigaki Island

石垣島白保サンゴ礁は,日本を代表する裾礁タイプのサンゴ礁で海岸線から外洋にむかって見事な帯状構造を成している.地形的には,砂浜から礁池を経て礁原,礁嶺と続くが,これらに対応して海草・海藻(海岸付近の輪郭が不明瞭な黒色の部分)や造礁サンゴ(やや沖合にある褐色の部分)などが分布している.

白保サンゴ礁を有名にしたのは,サンゴ礁を埋め立てて空港を建設する計画とその反対運動,その過程で知られるようになった北半球最大といわれるアオサンゴ群落の存在である.アオサンゴの大群落は,この写真のほぼ中央部分に位置する.

このサンゴ礁を埋めて新石垣空港を建設するという計画は中止されたものの,サンゴ礁に接する海岸付近に新石垣空港を建設する「カラ岳陸上案」が着々と進行している.大規模な土地改変を伴い,サンゴ礁への多大な影響が懸念されているが,すべてに楽観的な環境影響評価準備書の縦覧も終わり,国による事業採択を待つ段階にまで進んだ.陸と海が一帯となった美しいこの景観も,あと十年もすれば海岸線と斜交するコンクリートの巨大な構造物によって一変してしまうかもしれない.

(写真・文:長谷川 均 Hitoshi HASEGAWA)
 
目 次 
English
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 論 説
     平出重信・渡邊眞紀子・ 衣笠善博・森島 済・RONDAL, J.D.・COLLADO, M.B.・鈴木浩一 フィリピンラハール災害地域 Pasig-Potrero・Porac川流域における地下水流動と地下水涵養
461-481
 469KB
厳 網林・三上岳彦 ランドサット/TM熱画像による都市ヒートアイランド強度の試算と評価
482-494
 1.4MB
北村彩子・泉 岳樹・松山 洋 地表面熱収支から推定した地表面温度および地上気温観測値と衛星ランドサットの観測輝度温度の関係
495-511
 273KB
前野加代理・大森博雄・松本 淳・林 泰一 ネパールにおけるモンスーン季の降水の地域特性
512-523
 318KB
 
書評・紹介
524-532
50KB
ニュース
533
 12KB
 地学クラブ講演要旨
  遠藤 毅 東京臨海部における埋立ての歴史
534-538
111KB
  古部 浩 カンボジアのアンコール遺跡とその修復
539-544
 131KB
 2003年度 東京地学協会見学会報告
  田村糸子 松本平と伊那谷周辺の鮮新世―更新世テフラと堆積物から中部山岳と盆地の形成過程をさぐる」
545-549
 107KB
 紙  碑
  「小林 勇さんを偲ぶ」 垣見俊弘
550
205KB
 
協会記事
551-559
 82KB
会 告
560-562
 24KB
 口 絵 
1
白保サンゴ礁の多様な景観 (長谷川 均)
 617KB
2
カンボジアのアンコール遺跡とその修復 (古部 浩)
 172KB