2007 VOL.116 No.2  
 表紙写真
1957〜1958年のカペリーニョ噴火跡と岩脈(アゾレス諸島,ポルトガル)

  アゾレス諸島は,大西洋中央海嶺に近接する島々(38°N,30°W)で,14世紀以降の歴史時代に多数の噴火記録がある.最新の噴火は,ファイアル島西部で1957〜1958年に起こったカペリーニョ噴火である.ファイアル島の中央には直径2kmのカルデラがあり,そこから西北西に側火山が並んでいる.カペリーニョ噴火は,1957年9月,その延長上の水深400mの海底ではじまった.
 最初は海面からの激しい水蒸気とガスの噴出で,やがて火道が海面近くに達すると,マグマと海水が激しく反応して大量の水蒸気が発生したために爆発的な噴火になり,厚い火山灰が堆積した(写真の中景〜近景:手前の尖塔はそれを貫く岩脈).やがて火道が海面よりも高くなって海水が入らなくなると,マグマのしぶきを噴き上げたり,溶岩を流したりする穏やかな噴火となり,その結果できたのが中央奥の赤褐色の平頂丘(海抜160m)である.噴火は1958年10月に終わり,2.4km2の新しい土地が生まれ,ファイアル島と陸続きとなった.

(写真・文:白尾元理)
   
目 次
English
本文PDF
 論 説
      中井達郎 サンゴ礁裾礁における空間構造把握のための自然地理的ユニットの設定―与論島東部サンゴ礁を例に―
223-242
432KB
村田昌則・鈴木毅彦・中山俊雄・川島眞一・川合将文 武蔵野台地南東部地下における上総層群のテフロクロノロジー
243-259
1MB
 短 報
      ギギ モセス ムリミ 都市化,貧困および文化からみたケニアにおけるHIV/AIDS伝染の空間的パターン(英文)
260-274
3.4MB
新井智一 在日米軍横田基地所在地域における軍用機騒音問題
275-286
284KB
 地学クラブ講演報告
  星野一男 地下利用におけるROCK MECHANICSの課題,石油備蓄を例として
287-293
132KB
 CDバックナンバーから古典論文の紹介
  小出 仁 地学雑誌 第一集第一巻「日本地質構造論」原田豊吉:夭折した先駆者
294-296
44KB
 
書評・紹介
297-304
72KB
協会記事
305-306
28KB
 口 絵
  口絵1:スイスアルプスTansa OCT(Ocean Continent Transition:海洋―大陸遷移帯)で見られる大陸の断裂(笠原順三)
320KB