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地学雑誌 2023 132巻 5号

2023 132巻 5号

6500年の津波の痕跡

岩手県野田村十王崎の津波堆積物露頭の全体像, 左上の写真は,Part Ⅰ の表紙の写真で,海上からドローンで撮影(白丸部が中央写真の露頭位置).右図は,中央写真矢印部のトレンチの近接写真で,幾枚もの津波堆積物が確認される.To-a層(十和田aテフラ,915年)の下位にある砂層は869年の貞観津波堆積物と推定される.高さ7mを超える露頭全体では,過去6500年にわたる津波堆積物が観察される.


(写真・説明:土屋範芳・中村謙吾)



特集:地球科学とデータ科学に基づく津波堆積物研究の進展と津波防災への貢献(Part Ⅱ)
   —津波堆積物に対する新しい分析方法とデータプロセッシング—

Overview of the Special Issue
 “Progress of Earth and Data Sciences Research into Tsunami Deposits,
 and Contribution to Tsunami Disaster Prevention (Part Ⅱ):
 Novel Analytical Techniques and Data Processing for Tsunami Deposits”

Noriyoshi TSUCHIYA, Takeshi KOMAI and Kengo NAKAMURA

Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2023, 132(5), 363.

DOI:10.5026/jgeography.132.363

特集号「地球科学とデータ科学に基づく津波堆積物研究の進展と津波防災への貢献(Part Ⅱ)
 —津波堆積物に対する新しい分析方法とデータプロセッシング—」巻頭言

土屋範芳・駒井 武・中村謙吾

Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2023, 132(5), 365.

DOI:10.5026/jgeography.132.365

XRF コアスキャンデータを用いた地層の統計的対比
 —津波堆積物層への適用による概念実証—(論説)

桑谷 立・酒井俊元・中村謙吾・駒井 武

Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2023, 132(5), 367.

DOI:10.5026/jgeography.132.367

機械学習による津波堆積物の地球化学的判別手法および簡易判定システムの提案(論説)

佐藤就太・駒井 武・中村謙吾・渡邉則昭

Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2023, 132(5), 385.

DOI:10.5026/jgeography.132.385

XRF コアスキャナーを用いた混合層中の津波堆積物の層境界の推定(論説)

中村謙吾・桑谷 立・駒井 武

Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2023, 132(5), 367.

DOI:10.5026/jgeography.132.367

ポータブル蛍光エックス線分析装置による津波堆積物の簡易判別手法の検討
 —静岡平野から採取したボーリングコア試料への適用—(論説)

渡邊隆広・山本悠介・北村晃寿

Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2023, 132(5), 417.

DOI:10.5026/jgeography.132.417

論 説

OBS-エアガンを用いた駿河湾における屈折法地震探査
 —石花海北側で認められた地下速度構造の高まりについて—

中尾凪佐・馬塲久紀・鶴我佳代子・阿部信太郎・西宮隆仁

Journal of Geography (Chigaku Zasshi), 2023, 132(5), 439.

DOI:10.5026/jgeography.132.439

地学ニュース

書評

  • 安成哲三:モンスーンの世界—日本,アジア,地球の風土の未来可能性—
     (春山成子)
  • 千木良雅弘:高レベル放射性廃棄物処分場の立地選定
     —地質学的不確実性の事前回避—(田中和広)
  • 『科学』編集部編:富士山噴火に備える(平田大二)

協会記事

  • 理事会(令和4年度第6回理事会)

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