地学クラブ講演会(2008.11.20)のお知らせ

地学クラブ講演会
11月20日(木)14時~ 東京地学協会講堂
「地形を見る目を実験で磨こう」池田 宏 (元筑波大学 陸域環境研究センター助教授)

要旨:米国西部の平坦なコロラド台地とそれを刻むグランドキャニオンの地形はどのようにしてできたのでしょう。岩が崩れたり,石が流れる様子を現地で見ることはなかなかできませんが,実験でなら,それが可能です。地形を見る目を実験で磨いてほしいと,ワゴン車に実験装置を積んで,日本各地へ出前実験に出かけています。その実験のいくつかを見てください。マッターホルンと富士山の傾斜が違うのはなぜ? 富士山の傾斜が山麓ほどゆるくなるのはなぜ? 氷期に広い川原を発達させた多摩川上流の山川が今は峡谷になっているのはなぜ? 下流の平川の縦断勾配が急減しているのはなぜ? ・・など。最後に,人口洪水によるコロラド川のビーチ再生が成功しなかったことを紹介しつつ,地理の目と歴史の目の大切さをお話します。